気管⽀内視鏡検査について

気管⽀内視鏡検査とは

肺や気管⽀の病気を診断するための内視鏡検査、いわゆる肺カメラの検査です。気管⽀鏡の太さは約3から6mmくらいの細くて柔らかい管で、⼀般的な胃カメラより細くできています。また、⼀番先端には⼩型のCCDカメラが搭載されており、外部のモニターで⼝の中から気管⽀の中を⾒ることが出来る機器です。
この検査が⾏われるのは、(1)肺がんや間質性肺炎、感染症などの病気を疑う場合、(2)痰に⾎が混じる、痰が詰まって息が出来ない場合、
(3)⼊れ⻭などの異物を誤嚥した場合などがあげられます。

検査の流れ

検査前の4時間は絶⾷とし、検査直前に霧状の⿇酔薬を吸⼊したり、局所⿇酔薬のスプレーをのどにかけたりして不快感を取り除くようにします。

検査台に仰向けなり、⼼電図、酸素濃度や⾎圧を測定するモニターを装着します。また、検査中に薬剤から⽬を保護するために⽬をガーゼなどで覆い隠します。

その後、気管⽀鏡を⿐または⼝から挿⼊していきます。検査中は息をすることが出来ますが、声を出せませんので、事前に何かある際の合図の確認をしておきます。

検査時間は通常20から30分程度ですが、検査や処置内容によって時間を要する場合もあります。最近では、胃カメラなど同じように、痛みを感じないように全⾝⿇酔で眠っている間に検査を⾏う施設が多くなってきています。

検査の種類

①経気管⽀肺⽣検:肺から組織を鉗⼦(かんし)で摘まんで取ったりする検査

②擦過細胞診:病変部をブラシなどでこすり取る検査

③気管⽀肺胞洗浄:肺の中に150ccの⽣理的⾷塩⽔をいれて洗ったものを回収する検査

仮想気管⽀内視鏡(virtual bronchoscopic navigation:VBN)

気管⽀内視鏡検査では末梢の肺病変まで到達するのに複雑に枝分かれしてどんどん細くなっている気管⽀を通って肺の腫瘍に到達しなければなりません。

さらに、気管⽀鏡が細い気管⽀にまで⼊れないために直接腫瘍を⾒ることができずレントゲン透視だけを頼りに⽣検をするのが困難なことがあります。また、誤った気管⽀に⽣検鉗⼦を挿⼊することで気管⽀粘膜の浮腫(むくみ)や余計な出⾎、咳嗽(せき)反射などが増加し、検査時間を浪費する可能性があります。

当院では胸部CT検査で得た画像から3D画像を再構成しています。右図が仮想気管⽀内視鏡です。仮想気管⽀内視鏡を⽤いることで、⽬的部位までの経路を事前に確認することが可能となり、より安全な検査が施⾏できます。

外来受付8:30〜12:00
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